65sqm 

家族3人65㎡で暮らすミニマルライフ ミニマリスト×ローウェイストライフ×ワーキングマザー

ホームレスから学ぶ ゼロから始める都市型狩猟採集生活

 先日図書館でこんな面白い本を読みました。

 

ゼロから始める都市型狩猟採集生活

ゼロから始める都市型狩猟採集生活

 

 

この本はまず、なぜ本来誰の物でもないはずの土地に所有権があるのだろう?本来所有できないはずの土地(や水など)が誰かの手で管理されていて、それを使うのにお金がかかり、そのために一生働き続けなければいけないのはおかしいのではないか?という素朴な疑問を投げかけるところから始まります。そして、土地を所有せずに、果ては何も所有しないところから人は生きていけるのか?と投げかけます。

 

もしあなたが所持金も、宿も、仲間も家族も服すらない、文字通り体ひとつの状態で都会の真ん中に放り出されたらどのように生きていくでしょう?まずなによりも洋服をどこかで手に入れないといけません。無事に洋服を手に入れたあなたは今度は次に食べ物、寝るところを探して手に入れます。そして家を持たない多くの仲間に出会います。彼らと情報や知恵を交換しあったり、集めた物を売買して日銭を稼いだりしながら、自分でつくった適度な大きさのあたたかい段ボールハウスで寝るのです。長年ホームレスをしている仲間は電気の起こし方や丈夫な家のつくり方も心得ていて、テレビやラジオも視聴しています。災害が襲ってきても恐れることはありません。失う物はほとんどないし、もし失ってもまた同じように手に入れればいいのです。

 

この本は著者がホームレスの人々と実際にふれあって取材をして書いたそうで、ホームレスの人々の生活が鮮やかに描かれています。想像もしなかった豊かさと創造性にあふれた生活がそこにはあり、とてもひきつけられました。ここに登場するホームレスの人々は一部のエリートかもしれませんし皆がこんなに魅力的な生き方をしている訳ではなく現実はもっと厳しいものかもしれません。でも、これまで当たり前と思っていた「人は固定の家や仕事をもち、行政や社会に管理され、必要な物は与えられるものだ」という私の固定観念を大きく揺るがし、人の生き方の可能性は無限にあるのだという想像をかき立てられる一冊です。

 

 

Kindle版もあります↓

ゼロから始める都市型狩猟採集生活